ライリーは成長し、思春期を迎える中で、彼女の心の中に存在する「感情たち」—ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリ—のもとに新たな感情が加わります。感情コントロールの仕組みがこれまで以上に複雑化。ヨロコビたちは、成長するライリーをサポートするために、自分たち自身の役割や新しい感情とのバランスを取り直さなければなりません。
「インサイド・ヘッド2」は、私たちの成長と共に変化する感情の世界を描いた感動の物語です。思春期を迎えたライリーと、その心の中に存在する感情たちの冒険を通して、観客はリアルの思春期と重ね合わせ、共感の嵐が次々と湧き起こります。笑いあり涙ありの続編をお見逃しなく!
思春期をうまく90分で表現した傑作
インサイドヘッド1のときから、中学生まで成長したライリーに新たな感情が加わります。「思春期」がきました。
誰しもある「思春期」のいい点と悪い点を、細かく丁寧に現実世界と脳内を行き来しながら描いていました。
テンポが非常に良いです
1の時からですが、現実のライリーと、脳内の物語が交互にバランスよく、ドラマティックに展開していくため、絵が飽きず、整理もされているため混乱することがありません。
”思春期”感情のデフォルメ、ギリギリのライン
今回1ライリーに生成されたのは以下の感情。
シンパイ、ハズカシ、イイナー、ダリィ
話は、ライリーがアイスホッケーの合同練習に参加することになり、歳上の憧れの選手たちに自分が溶け込めるかということと、親友2人とのこれまでの関係とで悩む姿が描かれています。
シンパイが出てきます(心配、不安)
「あー、ここでうまくプレイしないと、憧れの人に近づけない」
ハズカシが出てきます(羞恥)
「みんなに注目されている、恥ずかしい!」
ダリィが出てきます(倦怠)
「また、お母さんの小言だー、だるいわ」
イイナが出てきます(羨望)
「先輩の髪型、おしゃれ✨真似したい〜」
中学生特有の感情が次々と現れて、共感の嵐がすごいです。
シンパイが1番のキーキャラとして、ライリーが合同練習をうまく予測しながら、コントロールしていこうとしていきます。しかし、シンパイのしすぎで情緒不安定になり、ライリーは先輩たちにも呆れられ、親友たちとも仲が悪くなってしまいます。
ありましたよねー、中学生の時・・・・
うまくやろうとか、かっこよくいようとして、素直じゃない自分を作ってしまう時期・・・苦笑
まさに、自分に置き換えてしまう瞬間でした。
そして、シンパイはそれでも躍起になって、脳内のリモコン台でなんとうかしようとしますが、オーバーショートしてしまいます。
バグったシンパイは息を呑むほどの描写で、こんなに揺さぶられるとは・・と見ながらすげーってなりました。(最大のお気に入りシーン)
ここで、原理感情である、ヨロコビやカナシミたちがライリーを素直にさせて、救うような展開となっています。
かなり簡単に説明しましたが、結末までに描かれている脳内での展開と、ライリーの細かい感情表現が緻密に構成されているし、テンポがよいので見事なまでの充実した内容になっています。
思春期の不安定さ これですね。この映画がデリケートに、丁寧に扱い切れている。すごいです。
それを監督、脚本家、ピートドクター(総監督的な人です。1の監督)が見事にまとめ上げた一作でございます。
・・・
ディズニー正統映画も、スターウォーズも、マーベルもコケてるディズニーの救いの女神に今年なる映画でしょう!
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