監督: マーティン・スコセッシ
主演: レオナルド・ディカプリオ, ロバート・デ・ニーロ
公開・配信情報
1920年代のオクラホマ州で実際に起きたオセージ族の殺人事件を元に、権力と腐敗が絡む陰謀を描くサスペンスドラマ。地元のオイルビジネスとの癒着が浮き彫りになり、主人公はその闇にどんどんハマって行ってしまう。
「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」は、実際の歴史に基づく緊迫したサスペンス。スコセッシ監督が描く壮大なスケールと、ディカプリオとデ・ニーロの久しぶりの再共演が激アツ!
マーティン・スコセッシの特徴ある語り口と、ディカプリオとデ・ニーロの圧倒的な演技に魅力される人が多くいます。歴史的な事件を元にしたストーリーは興味深く、映画ファンにとって待ち遠しい作品となりました。
-支持派の声-
「どんどん事態が悪くなっていく重厚なストーリー」
「こんなディカプリオみたことない」
描写もバイオレンスで、史実がベースのため、明確に不快感をもつ人がいます。また、主人公が悪の下っ端的立ち位置の存在なので、物語的に得られるカタルシスはほぼないという意見もあります。
-反対派の声-
「白人の所業にドン引き」
「よかったけど、流石に長い!」
スコセッシ&ディカプリオ&デニーロ
最強トリオの待ちに待った一作です。
先住民と白人の内なる歪み合いが最悪の結末につながる心苦しい映画でした。
しかし!
スコセッシが描く、壮大で、痛烈で疾走感のある話運びは時間をものともしない素晴らしさです。
という複雑な感情になった一作でした。スコセッシ流の話運びにエンターテイメントを感じつつも、どぎつさが勝っているから見てて辛くなりました。
先住民に対する、白人の搾取を暴力的・宗教的側面から描いていて、その史実をディカプリオ扮する白人の下っ端をメイン(それもかなり情けないというか、小物感が強めの下っ端です)にして、その「愚かさ」を最大限に表現していると思います。
ラストの作品としての完成度の高さを徹底しています。「これまでの話はこんな結末でしたー」という劇調で幕引きをして映画を閉じていました。この闇深き濃い事件をプロパガンダとして利用するFBIに対して、またさらに批判する形にしてる徹底さ。
そして、ディカプリオの後半の顔芸とデニーロの残虐マフィアボス感は最高で、作品の深みを存分に引き出しております。
ポンジュノのパラサイトがアカデミーを取った時も、ただ単に真面目な内容を含んだ映像を見せられることではなく、そこに観てて興奮させられる、惹きつけられる面白さがありました。
今作も、社会的史実とエンタメ性を見事に含んだものになっており、まさにこれが半端なく高完成度の映画だなと・・・
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