オデッセイ 公開日(日本):2016年2月5日
監督: リドリー・スコット
主演: マット・デイモン、ジェシカ・チャスティン、マイケル・ペーニャ
主演: マット・デイモン、ジェシカ・チャスティン、マイケル・ペーニャ
あらすじ
火星探査ミッション中の事故で、宇宙飛行士マーク・ワトニー(マット・デイモン)は火星に一人取り残されてしまいます。地球との連絡も途絶え、生存が絶望視される中、ワトニーは持ち前のユーモアと科学の知識を駆使して、限られた資源で生き延びる術を見つけ出し、地球への帰還を目指します。彼の生存が地球に伝わると、NASAや世界中が一丸となって救出ミッションを展開しますが、果たして彼は無事に地球へ戻れるのでしょうか。
見ていない人へのPR文
生き残るための科学的知識と不屈の精神が交錯する、火星での究極のサバイバルストーリー。マット・デイモンの圧倒的な演技力と、リドリー・スコット監督による緊迫感あふれる演出が、あなたを火星の孤独な世界へと引き込んでくれます。サスペンスとユーモアが絶妙に混じり合ったこの映画を見れば、きっと手に汗握る展開に目が離せなくなることでしょう。
支持派の意見
・マット・デイモンの圧倒的な一人芝居
・単なるSF映画を超えた人間の力強さを描いた感動作!
反対派の意見
・ストーリー展開が時折冗長に感じられる
・物語がハッピーエンドに向かう過程で、現実味に欠ける部分がある
私の意見・感想
絶望でも、ユーモアで生き残る!火星サバイバル🌐
マッドデイモン渾身の演技が光る大傑作です
オデッセイは、火星ミッションの途中で不慮の事故に遭い、ひとり取り残されることになります。一緒にきたクルーも全員自分は死んだと思って、火星を後にしますが、主人公のワトニーは残った道具や食料を使い生き永らえようと奮闘します。
私がこの映画を見ながら、似ている感覚を1つ思い出したのですが・・・
「旅行などで、知らない土地でひとり道に迷ったら😖」不安に感じますよね?
「帰れるんだろうか?もしここで、帰れなかったらやばぃんじゃなぃか・・・」
恐怖・不安が最高潮に達します。(地球上にいるだけ、ワトニーよりマシ)
オデッセイはその火星バージョンです。レベルが違い過ぎます😭
主人公=植物学者、兼陽キャ代表
それにも関わらず、ワトニーは持ち前の専門性と生粋の陽キャ性格により、この危機を越えようとしていくのです。
リアルに事が深刻ながらも、途中入ってくる陽気なシーンや音楽が影響して、すごい辛いのに温かい気持ちになります。これがこの映画のすごいところです。
専門性
・ジャガイモを火星の砂と、クルーの大便を使って育て上げる。
・水は、酸素と水素の融合で生成。
陽キャ
・衛星機の破片がささって死にかけているのに、基地の記録ビデオに向かって、「ぼくは生きている。サプラ〜イズ」と言う。
・地球との更新に成功し、全世界が見る交信で、Fワード(放送禁止用語)をお見舞いする。(WTF(くそやろー)を窓越しにワトニーが言っていたのも笑えました。)
非現実的な組み合わせに見えますが、真面目にサバイバルする姿とそのユーモアのバランスが絶妙で、絶望的な状況を少し救ってくれるような雰囲気まで、この演出により感じさせてくれます。
「ユーモアを無理やり使っているようなことがあったら、悲惨な状況にあるリアルさをねじ曲げることになるのでは?」と、
この説明だけだとそう思いそうですが・・・
ワトニーは、ひたすら明るくジョークをいうだけでなく、時折つい出たような苦しむ表情をしながらそのような言動をしているため、余計にリアルに苦しく見えるし、見ているこちらも悲し微笑んでしまうのです。(複雑な感情が高ぶって笑いながら泣く・・・みたいな精神状態)
脚本家がかなり優秀で、そのバランスが本当に絶妙で、ちょうどいい量で見せてくれています。
音楽が絶妙
選曲やタイミングがばっちりです。
70年代ディスコやポップスが使われています。
・HOT STUFF ー ドナ・サマー
・Happy Days ー プラット&マックレイン
・Starman ーデヴィッド・ボウイ
映し出される火星映像とのギャップはエグいですが、とても前向きになれる瞬間です。(火星探索チームの船長の選曲で、火星にもってきていた設定)
深刻なシーンでは、宇宙・火星の神秘さを彷彿とさせるBGMで全体の雰囲気をSFチックに暗鬱にしていますが、沈み切りそうなときを見計らったように、時々これらの懐メロが流れる。まさに、タイミングが絶妙でした。
最後は・・・
絶望のなか、必死に生きようとするワトニー、問題が起きても解決策をみつけ、さらに次の問題にとりかかる姿、重ねていくにつれて持ち前のユーモアも光りますが、辛さがむしろ増幅される感覚になります。地球でも彼を救うために全頭脳を集結させて試行錯誤する様子に胸熱くなります。
最後、彼をさあほぼ目の前にまで助けにきて、他のクルーと約2年ぶりに交信した瞬間、いきなり涙が爆発しました!ぐわ〜〜〜って胸も熱くなりました🔥
そしてさらに、完全に彼を救った瞬間、また嬉し泣きました😭
サバイバルが細かく辛く描かれながら、ユーモアで乗り越えてきた苦労が積み重なってきたおかげで、しっかりラスト感情爆発する! 構成がお見事でした。
いっしょに孤独を経験して、救われたような気さえしました。
脚本家と監督
オデッセイ脚本家=オタク
リドリー・スコット監督=絶望を描く天才
原作者アンディ・ウィアは、もともと宇宙学者ではなくプログラマーのお仕事をされていて、趣味で宇宙に関する小説を書いて、ロケットの宇宙軌道に関するプログラミングを自分でしてしまったらしいです。天才過ぎですか。宇宙や化学に関して専門的な内容かつ、ワトニーという人間味あふれる主人公を創り上げた多彩な感覚をお持ちで。(論理的で感性あふれるとか、人間性の両面持ち合わせててうらやましい)
なんでも最初、主人公のワトニーは俳優だったら、ブラッドリークーパーか、クリスプラットで考えて書いてたらしいです。(かなりコメディ強そう笑)
リドリースコット監督は、いわずもがなエイリアンなどで超有名な監督。
私は「悪の法則」という、「主人公が自ら悪の道に走ったら最初からハメられていた。」という内容(ざっくりすぎ)の過去作がすごく好きです。
今回も、最初から火星で詰んでいる状況ではありますが、絶望だけの映画ではないので安心しました。
・・・
宇宙もの、サバイバルものの映画はたくさんありますが、オデッセイはそれらのドキドキ・わくわくを含めつつ、ストーリー性が濃厚な一作となっています。
いままで、
5回は見てます笑
この記事書くためにまた見て、レビュー忘れてのめり込んで見てしまいました。
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