地球の滅亡が1番わくわくする 【ミッドナイトスカイ】

SF、SFアクション
ミッドナイトスカイ 公開日(日本): 2020年12月23日

監督: ジョージ・クルーニー

主演: ジョージ・クルーニー , フェリシティ・ジョーンズ

公開・配信情報

✅NETFILIX ※見放題 2024年10月時

あらすじ

地球が壊滅的な状況に陥った未来、孤独な科学者が極寒の極地で残された人類へのメッセージを送ろうと試みます。同時に、宇宙船に乗っていた一団が帰還を試みる中、地球と宇宙の物語が交錯します。

見ていない人へのPR文

壮大なスケールで描かれる宇宙と地球の物語。感動と冒険が交錯するストーリーは、SFファンだけでなく幅広い観客に訴えること間違いなし。

支持派の意見

ジョージ・クルーニー監督兼主演の本作は、美しい映像と深い哲学的テーマが融合した傑作。特にクルーニーの演技と演出が称賛されています。

反対派の意見

物語の進行がやや鈍いと感じる声もあり、ドラマチックに見えて、実は地味な映画と映画の起伏や意外性のないコメントが見受けられます。

私の意見・感想

宇宙と地球が両方舞台のサバイバル&ハートフル映画です。

2049年地球が大気汚染のため居住不可に。人類は木星軌道の衛星の中で住める星を発見し、移住計画を進めていました。2年間、移住ミッションで派遣されていた5人のクルーたちは、そのミッションの最中、地球にいる人類が既に地球から脱出をしている事実を知らず、地球に帰還しようとしていました。主人公のジョージクルーニーは地球に唯一残った(病気で死期が近いため)研究者で、クルーたちに地球帰還不可を伝える使命のため動くというのが、この映画のプロットです。

そして、この映画は涙なしには見れない感動のラストが待っています・・・

**ここからはネタバレ感想です。ぜひ映画鑑賞後に!**

 

この映画の肝は2つ。

宇宙と地球のダブルサバイバル

宇宙船との交信のため、主人公が極寒の中、遠方の天文台を目指すサバイバル。そして、宇宙船が不測の小惑星帯の衝突に見舞わられるハラハラを交互に見ることができます。

 

デイアフタートゥモローの氷世界の生き残りと、ゼログラビティの恐怖。

息もつかせぬドキドキで、自然と集中することができます。

親から子への愛の物語

主人公(ジョージクルーニー)と娘(フェリシティジョーンズ)の愛の物語。

最終、主人公は天文台に着き、宇宙船と交信に成功します。クルーたちに、地球に着陸せず引き返すようにと、伝えることができました。

交信が途絶える間際、父が宇宙にいる娘と最後の会話。

ここでポイントは、娘が主人公を父と認知していない点。研究者である主人公は、宇宙研究(移住できる星について)に没頭していたため、妻から見放され、子供の頃の娘には知らない男として紹介されています。

最後の交信で、娘からなぜ地球に1人残っているの?と聞かれ主人公は、

「誰か、自分が助けになる人がいるとおもって」

つまり娘のことです。

このラストシーンでは、娘は交信している相手が父と知らないし、私たち観客も最後のこのシーンで知るということ。

クルーの1人が娘であることを知っていた主人公は、最期の家族を守るためのミッションとして、1人地球に残り輸血し続けないと死んでしまう体で、その使命を果たそうとしていたのです。

無事交信が繋がって、使命を全うしたときも自分を父とは名乗らず、娘を見送りました。

悲しい感動の結末です。そんな壮大な切ない愛があるのか。(あとで娘が、最後地球から送り出してくれた交信者は自分の父と知ったときは、どんな気持ちになるのだろうかという想像が、さらに切なくさせてきます)

ただ・・・

映画として、正直なところ演出の丁寧さや意外性のあるストーリー展開で楽しむタイプの映画ではないなと思っています。

映画を盛り上げる緊迫感に比重が置かれているので、その中で展開される話が大袈裟だったり、無理矢理感のある役者たちの演技だったりが、観ながら気になってしまうほどでした。ジョージクルーニーの監督としての手腕問題かもしれませんが、そこんところの調整力が不足していて、不自然に見えるシーンが生まれているのかもしれません。

ただ、監督として原作への想いをしっかり感じれるようにエモーショナルな見せ方でハマるところはしっかり感動できましたので、ジョージクルーニーと原作者の愛がつまった最高のサバイバルストーリーになっています。

映画の世界観に浸りながら、なかなかない2つの大舞台でサバイバルを見れるという所を満喫しましょう!

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